不動産には土地、戸建て住宅、マンションなどがありますが、それぞれ価格情報を調べる方法が異なるため、ここでは土地の価格情報の調べ方を解説したいと思います。
●公示地価(地価公示)
公示地価は土地鑑定委員会が地価公示法に基づき、国土交通省が毎年3月の下旬に公表している地価です。
算出にあたり全国約2万数千もの地点が標準地として選出され、標準地の1平米あたりの地価が公表されます。
公示地価は土地取引の指標として使用されています。
●基準地価(地価調査)
基準地価は毎年9月に都道府県知事が公表している地価で、国が行っている地価公示に対し、都道府県は地価調査を行っています。
地価公示と同じく全国全国約2万数千の地点が基準値として選定され、各基準値の価格が公表されます。
地価は変動するため、基準地価は公示地価から半年遅れて9月に発表することで、公示地価を補う役割を担っています。
国土交通省地価公示、および都道府県地価調査は国土交通省の「標準地・基準地検索システム」で検索することができます。
毎年公表されている全国の公示地価・基準地価が掲載されており、不動産業者でなくとも誰でも検索することができます。
●路線価
路線価には国税庁が公表している相続税路線価と、市区町村が公表している固定資産税路線価があります。
相続税路線価は相続税や贈与税を算定するための基準となる路線価で地価公示の8割程度となるよう評定され、固定資産税路線価は固定資産に課税される地方税を算出するための路線価で地価公示の7割程度になるよう評定されています。
路線価は路線(道路)に面する標準的な宅地の1平方メートル当たりの土地評価額であるため、土地の価格を算出する際に用いられます。
土地の価格は公示地価、基準地価、路線価だけで決まるものではありませんし、不動産の相場は変動しますし、最終的な売買価格は売り手と買い手の合意によって決まるため、あくまでも事前に把握するための参考価格情報です。
この記事を監修した人
スターフォレスト代表取締役
増田浩次(ますだこうじ)
埼玉県出身。親族の大半が不動産業界を営んでいたことから、自身も不動産業界へ入って30年近くが経ちます。モットーは、お客さまに喜んでいただけるような的確な提案をすること。お客さまには物件の良いところも悪いところもすべてお話しています。
宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー、損保募集人資格を所持しておりますので、住宅ローンや資金計画のご相談・アドバイスもお任せください。