マンション探しを始めてから最初に悩むのが「新築にすべきか、中古にすべきか」という問題。
現在のマンション市場は、新築や中古、リノベーションに至るまで、実にさまざまな物件が流通しており、多様な価値観や生活ニーズに対応しています。
しかし、かえって選択肢が多すぎるため「何を選べば良いんだろう」と悩まれる方が非常に多いのも事実です。
中には、闇雲に物件探しをしたために「結局自分は何が欲しかったんだろう」と、途中で購入を諦めてしまう方もいます。
せっかく時間と労力をかけたにも関わらず、途中で購入を諦めることは非常に残念なことです。
この様な状況を回避するためには、新築・中古それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分に合ったマンション選びのポイントを押さえる必要があります。
本記事でお伝えしたい主な内容は下記のとおりです。
- 中古のメリットは価格の安さ
- 中古のデメリットは設備の劣化
- 新築のメリットは保証が充実している
- 新築のデメリットは資産価値の下落
不動産は一つとして同じ商品がありません。だからこそ、物件が出てきた際にすぐに決断ができる様、事前知識をつけておくことが購入成功の近道です。
中古マンションのメリット・デメリット
まずは中古マンションのメリットとデメリットについて見ていきましょう。
それぞれ2つご紹介します。
中古マンションのメリット
- 価格が安い
- 流通量が多い
中古マンションの価格は、新築マンションと比較して「2〜3割程度安い価格で推移する」と言われています。
さらに、流通量は年々増加しており、首都圏においては2016年以降、中古マンションが新築マンションの成約戸数を上回っている状況です。
「なるべく物件の選択肢を広げたい」と言う方には、中古マンションの検討が非常に有益と言えます。
中古マンションのデメリット
- 設備が古い
- 保証が少ない
リフォームやリノベーションをしていない限り、中古マンションの設備は建築当時のままです。
また、特に個人売主である場合は、付帯設備の故障や瑕疵における保証期間が新築に比べると非常に短く、保証内容も限定的です。
水回り機器は10~15年程度で交換が必要と言われています。水回りは不具合があると生活に直接影響するため、中古マンションを検討する際は、特に水回りの設備については注意深く調べておく必要があります。
新築マンションのメリット・デメリット
続いて新築マンションのメリット・デメリットを見ていきましょう。
こちらもそれぞれ2つご紹介します。
新築マンションのメリット
- 未入居であること
- 保証が充実している
新築マンションはなんといっても「未入居」であることが最大のメリットです。
新築未入居はそれだけで気持ちが良く、また設備も最新の商品が入っているため先進的な生活を実現できます。
さらに、新築マンションは法人売主であるため、設備の不具合における保証や定期巡回検査など、購入後のサポートが充実していることも魅力のひとつです。
新築マンションのデメリット
- 市場価格が一気に下がる
- 物件が少ない
新築マンションは中古マンションの2〜3割程度高い価格で販売されています。裏を返せば、中古になった瞬間に市場価格が2〜3割程度下落するとも言えるのです。
当然、都心部の人気物件やペント住戸といった特殊性のある物件は値上がりする可能性もありますが、一般的な郊外物件については、この程度の下落は覚悟しておく必要があります。
また物件の数も年々減少しています。
これは、マンション用地の減少や建築費の高騰により、マンションデベロッパーの供給力が低下したことが理由と言われています。
この傾向は今後も継続すると想定されており、予算やエリアが限定的な方は、新築マンションのみならず中古マンションも並行して検討されると良いでしょう。
新築か中古か自分に合ったマンションの選び方のポイント
マンション選びをする際は、下記2点を念頭に行うと良いです。
- 資産性を重視するなら中古
- 保証を重視するなら新築
新築マンション・中古マンションともに物件は千差万別です。希望の全てを網羅した物件を見つけ出すことは非常に難しいのです。
そのため、マンションを探す際はご自身が重要視するポイントを事前に整理しておくことが、理想的な物件に出会う近道です。
その中でも「資産性」と「保証」は特に注目すべきポイントです。
この2つは、新築・中古の対比すべき最大のメリット・デメリットであるため、ご自身の価値観や想定するライフスタイルに合わせて、どちらを重視すべきか判断することが求められます。
▼新築・中古マンション・一戸建ての費用やメリットまとめはこちら
新築・中古マンション・一戸建て購入にかかる諸費用や購入メリットまとめ
おわりに:新築・中古かは重視するポイントで判断しよう
以上、新築マンション・中古マンションのメリットとデメリット、そして選ぶ際のポイントについて解説しました。
新築物件が年々減少しているのに対して、中古物件の流通量は増加傾向にあります。今後もこの傾向は継続していくため、選択肢を広げたいと言う方にとっては、中古マンションの検討がおすすめです。
一方、購入後の保証をなるべく充実させたい方にとっては、法人売主である新築マンションが良いです。ただし、特殊な場合を除いて、入居後すぐに市場価格が2〜3割程度下落するため注意が必要です。
新築・中古ともに特徴があるため一概に良し悪しを分けることはできません。マンション探しをする際には、ご自身の価値観や理想とするライフスタイルを事前に整理しておきましょう。
この記事を監修した人
スターフォレスト代表取締役
増田浩次(ますだこうじ)
埼玉県出身。親族の大半が不動産業界を営んでいたことから、自身も不動産業界へ入って30年近くが経ちます。モットーは、お客さまに喜んでいただけるような的確な提案をすること。お客さまには物件の良いところも悪いところもすべてお話しています。
宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー、損保募集人資格を所持しておりますので、住宅ローンや資金計画のご相談・アドバイスもお任せください。