2014.02.17 

新築住宅の内覧会で確認しておくべき項目と確認方法

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新築住宅の内覧会は、契約した建物が完成して引き渡される前に行われるものであり、施主側が行う検査です。
「内覧会」というと「お披露目」というような印象もある言葉ですが、新築一戸建てや新築マンションなどの不動産を購入したときに最終的なチェックとなる大事なことですから、しっかりチェックする必要があります。

内覧会では契約どおりに建てられているか、施工について問題や不具合がないかなどをチェックしますが、専門的な部分ですと自分で確認することができないところもあります。
そういったことを考え、建築士などの第三者に立ち会い検査を依頼することも可能です。

万が一契約書と異なる仕上がり箇所があったり、不具合などがあったら引き渡しが行われる前に修繕をしてもらわなければなりません。
「内覧会」では以下の項目を必ずチェックしておきましょう。

目次

図面通りであるか

内覧会の確認点としては図面と建物を見比べてドアの位置や開く方向、壁や収納の位置や大きさ、窓の位置や高さなどに違いがないかどうかなどをチェックします。
また、一般的な確認点としては屋外ですと外壁や基礎表面のひび割れや欠け、門扉、門灯、フェンスなどの仕様、雨どいや散水栓の状況、バルコニーなどの防水処理や水勾配などが挙げられます。

屋内では柱や壁など大きな物だけでなく、コンセントの位置や照明の配置など細かい部分も確認しておきましょう。キッチン、洗面所、浴室、トイレなど水まわりを確認するほかドア、窓、収納扉などの開閉についても確認します。
照明器具の取り付けや動作の確認、部屋や階段などの仕上がり、床鳴りの確認、天井や壁などではクロスの仕上がり確認などもチェックします。

汚れや傷がないか

新築住宅で汚れや傷があれば目立つのですぐに気づくと思いますが、内装だけでなく外装のキズもしっかりチェックしておきましょう。

建具の建て付け

ドアなど建具の建て付けが問題がないか確認します。

床の軋み

歩いた時に床が軋まないか、床の端の方まで確認しておきましょう。
できればビー玉など丸い物を転がして床の水平度を確認しておきたいところです。

床下・天井裏

床下や屋根裏についても、点検口から目視可能な範囲で施工状態について確認します。
例えば床下や天井裏に断熱材を施工している場合、断熱材が剥がれてしまっていないかなどを確認しておきましょう。
断熱材が剥がれてしまっていては効果が発揮されません。
床下換気や基礎内部の乾燥状態、土台の状態、断熱材、配管や配線の確認なども重要です。

住設機器

キッチン、洗面台、トイレ、浴室など住設機器を動かしたり引き戸や引き出しを開け閉めしてみましょう。
設置の仕方によっては引き出しが開けにくかったり不具合が生じている場合があります。
水道が使用できる場合は水を流して水漏れなどが発生しないか確認しておきましょう。

固定物の取り付け

ハンガー、カーテンレール、タオル掛け、ペーパーホルダーなど、壁に固定されている物がしっかり取り付けられているか、グラグラしないか確認します。

点検口

浴室の点検口などを覗き、仕上がりが綺麗であるかどうか、カビなどが発生していないかを確認しておきましょう。

問題点を見つけたらすぐに補修工事を依頼しましょう

問題点があれば、補修工事を依頼することになります。
その場合には指摘した箇所についてしっかり補修されているかを確認するため、再内覧会の予定も立てます。

内覧会と引渡し日は、通常1週間から2週間を目安とします。
内覧会後にすぐ引き渡すケースもありますが、内覧会後の補修工事があることも考えて日程を決定するようにします。

内覧会に持参する物としては販売パンフレットや住宅地図、建物配置図などに加えて傾きをチェックする水平器やメジャー、床下、天井裏を確認する懐中電灯なども役に立ちます。

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この記事を監修した人

スターフォレスト代表取締役
増田浩次(ますだこうじ)

埼玉県出身。親族の大半が不動産業界を営んでいたことから、自身も不動産業界へ入って30年近くが経ちます。モットーは、お客さまに喜んでいただけるような的確な提案をすること。お客さまには物件の良いところも悪いところもすべてお話しています。
宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー、損保募集人資格を所持しておりますので、住宅ローンや資金計画のご相談・アドバイスもお任せください。

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