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2021.01.27 

中古マンションを購入したが住宅ローンを払えない事態に…。対処法はある?

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中古マンションは高額な商品であるため、購入されるほとんどの方が住宅ローンを利用しています。
現在のローン金利は過去に例を見ない「超低金利」と言われており、そのお得感から購入にかかるなるべく多くの資金を住宅ローンで賄おうとされる方も多くいます。

しかし、住宅ローンは数千万円の多額な借金を負うこととなるため、返済不能や延滞をしてしまった場合、相応のペナルティがあることに注意しなければなりません。
実際、住宅金融支援機構の調査データによると、住宅ローンを借りている方の1.5~2%が、返済不能あるいは3ヶ月以上の延滞に陥っていると想定されています。

本記事でお伝えしたい主な内容は以下のとおりです。

  • 3ヶ月以上の滞納で与信に影響が出る
  • 強制的に売却させられる可能性がある
  • 支払いが難しくなったとき、まずは金融機関に相談を
  • 購入時の返済プランが重要

住宅購入を検討される際は、購入したい気持ちが優先してしまい、多少無理な住宅ローンを組む方も少なくありません。
返済不能や遅延といったリスクを他人事と思わずに、住宅ローンを組む際は慎重な判断が重要です。

▼すでに借金がある方はこちらの記事もご覧ください
借金があっても住宅ローンを組む方法はある?消費者金融が及ぼす影響についても解説

目次

住宅ローンを払えなくなるケース

住宅ローンを払えなくなる主な要因としては、以下3つのケースが考えられます。

  • 収入減少
  • 支出増加
  • リタイア後の残債

収入減少

一つ目に「収入減少」が挙げられます。
住宅ローンを組む際は、将来的に給与が上昇する、もしくは少なくとも現在と同等の給与であることを前提に借入金額を設定される方がほとんどです。

しかし、住宅ローンは長ければ35年間支払いが継続します。少々ネガティブな話になりますが、この期間中に所属企業が倒産する、あるいは健康状態の悪化によって就労できなくなり収入が途絶えてしまう、といった可能性も十分にあるのです。

病気や怪我を原因とした場合、住宅ローンの付帯保険などによってカバーできることもありますが、その様なオプションを追加していなければ、原則的に月々の返済義務は継続していきます。

また、特に注意が必要すべきなのが「ボーナス返済」です。
月々の返済額を抑えるためにボーナス返済を併用される方も少なくありません。確かにボーナス時にまとまったお金を支払うことで月々の返済額を薄めることができるため、見た目の数字上は無理のない返済計画の様に思えますが、万が一ボーナスがでなければ支払い計画が破綻してしまいます。

不動産広告にはよく「月々〜程度で購入可能」とよく目にしますが、どれもボーナス返済を併用した計算であることが多いため注意が必要です。
「無理のない返済計画」を重要視するのであれば、安易にボーナス払いを利用することはおすすめできません。

支出増加

リタイア後の残債

退職金を頼っていた場合も、住宅ローンを払えなくなるリスクがあります。
現在の住宅ローンの返済期間は最長35年(商品によっては最長50年)で設定することができます。そしてこの期間は退職年齢を超えて設定することができるため、必然的にリタイア後の支払いは貯蓄や退職金によって完済する、あるいは僅かな年金から返済する必要があります。

日本企業は長らく年功序列型の雇用形態であったためこのような方法も通用していました。しかし、現在の経済・社会環境においては、退職金が想定よりも低い、あるいは頼りの年金すら芳しくない可能性もあるのです。

住宅ローンの返済が遅延するとどうなる?

住宅ローン返済の遅延が継続すると、最悪の場合、強制的に売却をされる「競売」にかけられます。
ただし、直ちに競売にかけられるわけではありません。状況により異なりますが、下記のような順を追うことが一般的です。

競売にかけられるまでの流れは、

  • 延滞1〜3ヶ月:金融機関から督促状が届く
  • 延滞3〜6ヶ月:個人信用情報期間に金融事故として記録される
  • 延滞6〜8ヶ月:競売開始決定通知が届く
  • 延滞8〜10ヶ月:競売入札開始が決定される
  • 延滞10〜12ヶ月:立退きを要請される

競売の落札価格は、市場価格の6~7割程度で売却されると言われています。
つまり、この時点で残債があれば、強制的に住居を奪われるのみならず、残債の返済も継続しなければならないのです。

返済プランはしっかり立てよう!払えなくなる前に対策を

最も重要なことは「住宅ローンを組む際に、返済プランをしっかり立てること」です。
長い返済期間中は何が起こるか分かりません。分からないからこそ、想定できるリスクは整理し、予期せぬリスクにも対応できる様、家計に余裕を持った返済プランを立てる必要があります。

最近では、ファイナンシャルプランナーへライフプランの相談ができるイベントなどが多くあります。この様な機会を利用してご自身のライフプランをシミュレーションしたうえで、購入予算を決めるのもおすすめです。

▼信頼できる不動産会社に相談するのもおすすめです。詳しくはこちら
仲介手数料無料は危険?中古マンション購入の際に誠実な不動産会社を見極める5つのポイント

おわりに:予期せぬことに備えて、しっかり返済プランを立てよう

住宅ローンは数千万円の多額な借金を負うこととなるため、返済不能や延滞をしてしまった場合、相応のペナルティがあることに注意しなければなりません。
実際、住宅ローンを借りている方の1.5〜2%が、返済不能あるいは3ヶ月以上の延滞に陥っていると想定されており、この様なリスクは他人事ではありません。

返済不能や遅延になれば、最悪の場合「競売」にかけられる可能性があります。
競売にかけられれば、住居を強制的に奪われるだけでなく、残債があれば返済を継続しなければなりません。

このような事態を防ぐためにも、住宅ローンを組む際は、予期せぬことにも備え、慎重に返済プランを立てることが重要です。

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この記事を監修した人

スターフォレスト代表取締役
増田浩次(ますだこうじ)

埼玉県出身。親族の大半が不動産業界を営んでいたことから、自身も不動産業界へ入って30年近くが経ちます。モットーは、お客さまに喜んでいただけるような的確な提案をすること。お客さまには物件の良いところも悪いところもすべてお話しています。
宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー、損保募集人資格を所持しておりますので、住宅ローンや資金計画のご相談・アドバイスもお任せください。

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